白井由美 作品紹介

日々の制作について
−対話をしながら描く−

私は身近なものを主に描いています。
季節の植物や家族や動物、日々の生活の中で目にするものをスケッチし、その中から作品を作っています。
対象をとらえるのは始めのうちは、なかなか難しいですが様々な角度からみたり触ったりしながら何度もスケッチを重ねて少しずつ対象に近づいていきます。
そしてそこから下図を練り、より正しい線、美しい線を選ぶために描き直したり消したりを繰り返して、初めに感じた感動を忘れないよう下図を仕上げます。
本画に入ってからは、そのものがもつ形や色、質感や空気感を大切にし、そのものの持つ魅力を引き出せるような表現を心がけています。
また日本画で使われる岩絵具や水干絵具の美しさを生かし、和紙、絹等の素材を大切に扱うこと、対象と素材と制作する自分とに常に対話をしながら日々精進してまいりたいと思っております。